古道を歩く  <旧吉野街道>

川上村大滝から青根ヶ峰へ

               平成18年2月5日(日) 曇り時々晴れ

 川上村大滝から吉野山へは古くから2本の道が知られているが、現在利用されているのはハイキングコースになっている音無川を遡る谷筋の道で、白倉山や旧五社峠からの旧吉野街道を越えて吉野山へ辿る道は、殆ど利用されていない。
   3年ほど前に蜻蛉の滝から白倉山へ登ろうとしたが、吉野山・白倉山分岐から30分ほどの先で道が分からなくなって引き返したことがあった。その分岐から吉野山への道がどうなっているか全く分からない状態でその時からこのルートに興味があった。

  大滝バス停から国道を2〜30m南で右に折れる細い登り坂を上り詰め、峠を下ると蜻蛉の滝への上り口となっているあきつの小野公園に着く。
  音無川を渡り鳥居をくぐって石段を登ると落差約50mの蜻蛉の滝に着く。旧吉野街道へはこの滝から上へ伸びる周遊コースを登り、白倉山への道標を見て右(上)に登って行く。この日は非常に冷え込み、小さな滝は見事な氷漠になっている。10分ほど険しい道を登ると天竜大神を祭る聖天の窟があり、行者姿の信者が祭りの準備をされていた。尋ねると毎月第一日曜日にお参りされているとのこと。ここから先は登り一辺倒の急登が尾根まで続く。白屋岳と大滝ダムが木々の間から見える。寒い日だが汗が流れる。
川上村大滝
音無川とあきつの小野公園
蜻蛉(せいれい)の滝
滝から周遊コースを登る
登山道から白屋岳と大滝ダムが
植林帯をひたすら登る
  旧吉野街道との合流点には朽ちかけた木のベンチが据えられている。ここから先は、人の歩いている形跡は殆どないが、街道沿いの木の枝に水色のテープが付けられている。山中は静寂が支配し、歩く毎に霜柱を踏みしめる音だけが意外と大きく聞こえる。
白倉山、五社峠からの旧吉野街道と合流する(左:吉野山方向)
尾根まで登ると右手(北方)に吉野川流域の風景が広がる
  急な登りも旧吉野街道に入ると比較的平坦な道になった。登山道右側にネットフェンスが張られた地点に来ると比較的明るい尾根歩きとなり、右手に吉野川流域が見渡せる。この辺りから遠くの景色が見事な吉野杉越しに見られ、趣のある山街道が満喫できる。どれ位歩いただろうか、高圧線の鉄塔が左手直ぐ上に見え、ようやく青根ヶ峰に続く山並みが前方に見え出した。随分歩いたように思う。
今も古の道がしっかり付いている
木々の合間から大淀町辺りが見える
青根ヶ峰の山々が近付いて来た

吉野山から洞川に伸びる吉野大峰観光林道の直ぐ手前で、音無川沿いに登ってくるハイキングコースと合流した。観光林道を挟んで、正面に青根ヶ峰に上る鉄の梯子がある。薄っすら雪が積もっているがアイゼンを付ける程ではない。梯子を上り、急な登り坂を詰めると標高858mの山頂に着いた。山頂は冷え冷えして展望は全く無い。

頂上では1組の夫婦が冷たい風を避けて食事をされていた。急に体が冷えてくる。サンドイッチとインスタントラーメンを急いで流し込み下山にかかる。帰りのコースは音無川に沿って下るコースを歩くことにした。

ハイキングコース(谷筋コース)との合流点
観光林道との合流点(ここから山頂まで5分余)

 行 程


 川上村大滝⇒あきつの小野公園⇒蜻蛉の滝⇒
    (10:10)     (10:26)     (10:30)

⇒聖天の窟⇒白倉山分岐⇒吉野大峰観光林道⇒
    (10:42)       (11:30)      (12:38) 

  ⇒ 青根ヶ峰山頂 ⇒ 蜻蛉の滝
       (12:45〜13:10)  (14:36)
青根ヶ峰山頂 (一般に吉野山の頂上)
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