
大峰山脈
大普賢岳
標高1,779.m
日本岳(文殊岳)
標高1,550m
登山日 平成23年5月21日(土)
大普賢岳(だいふげんだけ)は、大峰山脈の山上ヶ岳から弥山に延びる大峯奥駈道上に突き出た標高1,799.9mの山である。弥山方面から望む大普賢岳は、ゴジラの背のコブが並んだような山容で、一目でそれと分かる。
大普賢岳支稜にある日本岳直下の絶壁には幾つもの窟(いわや)があり、その中でも笙の窟が特に大きく、大峯修験道の行場の一つ(第62番業所)になっている。

登山口の和佐又スキー場 登山口の案内板と登山届ポスト
大普賢岳への登山口は、和佐又スキー場で、ヒュッテやオートキャンプ場などが整備され、観光客も多い。
登山届けをポストに入れて出発。緩やかな登山道を登ると程なく青い屋根のヒュッテを望む見返り台地に着く。ヒュッテ越しに大台ヶ原のスカイラインが見える。
大きな3基の石碑が立つ伯母峯分岐からは、日本岳と小普賢岳を露払いにした大普賢岳が正面に望むことができる。 ここからブナやナラ、リョウビなどに覆われた登山道になり、和佐又山のコルまで緩やかな登りが続く。
佐又山のコルには和佐又山、大普賢岳、無双洞への道標や観光用案内板が立っている。無双洞への道を左手に見送ると、暫く尾根筋の緩やかな登りが続く。丁度ブナなどの若葉が出だした時期で、清々しい緑の山歩きを満喫できる。やがて左手が切り立った登山道に変わり、シタンの窟、続いて朝日の窟が現れる。
朝日の窟を過ぎると垂直に切り立った大岩壁が近づき、右手に緩やかにカーブするとシタンの窟や朝日の窟を大きく凌ぐ「笙ノ窟」の前に出る。窟の中には役の行者を祀る祠があり、右奥の天井の岩から神水がしみ出している。一口飲むと冷たくて美味しい。
この笙の窟は、大峰七十五扉の六十二番目の行場になっていて、時々修行僧が窟に籠もり無言の行をしている。
笙の窟を過ぎると少し下って鷲の窟があり、日本岳を回り込む様に進むと岩場混じりの急な登りとなる。詰めると小普賢岳と日本岳間の稜線(日本岳のコル)に出る。
コルには日本岳1,505mの標識が立っているが、日本岳頂上は右(東)側のピークで、斜面に薄い踏み跡が付いている。テープを確認しながら急な登りを慎重にクリアするとほどなく日本岳(1,550m)山頂に着く。山頂一帯は石楠花が群生している。展望はない。小さな山頂標識に「孫普賢」の文字が記されている。三角点らしいコンクリートの杭が埋まっているが、その先のやや低いピーク(標高1,505m)が正式な日本岳山頂と思われる。
登頂写真を撮って元の日本岳コルに戻る。狭い尾根道に設置された梯子場を登りきると石の鼻と呼ばれる岩場に着く。岩の上は格好の展望台になっていて、休憩するには最高の場所である。先ほど登って来た日本岳やなだらかな山容をした和佐又山、遠くに大台ヶ原の山並みや弥山から釈迦ヶ岳への稜線が一望できる。
ここからさらに急な登りが続き、10分余り詰めると小普賢岳1,640mと記された分岐に着く。小普賢岳へは分岐の斜面を登るとすぐ山頂に辿り着くが展望が利かないため、今回はパスして大普賢岳へのルートを進む。一旦鞍部まで下り、大普賢への急な登り返しに取り付く。
橋や梯子、鎖が連続する急な登りが続き、短時間で高度を稼ぐが徐々に足取りが重くなり、ペースが落ちる。

橋や梯子の急な登りが続く 奥駆道との合流点
傾斜が緩くなると程なく山上ヶ岳からの奥駈道と合流し、大普賢岳山頂まで100mと迫る。合流点からは、大峰山脈の主だった山々を望むことができる。山上ヶ岳、稲村ヶ岳、弥山や釈迦、遙か遠くに笠捨山が見える。
尾根伝いに登ると数分で山頂に到着する。誰もいない静かな山頂である。いつもの様に三角点にタッチしてザックを下ろす。先週登った稲村ヶ岳も綺麗に見えている。
昼食は、山頂から少し南方に下った水太覗で取るため急な斜面の登山道を下る。大普賢岳の肩部に位置する水太覗は、緩やかな稜線の展望の良い笹原である。こんもりとした小普賢岳や日本岳、なだらかな和佐又山が見え、その向こうに大台ケ原が連なる。
ここから望む大普賢岳は三角錘の頂を天に向けている。水太覗から奥駈道を行者還岳、弥山方向に南下して、国見岳、七曜岳から無双洞へ下り、和佐又スキー場へ戻る周遊コースを辿ると変化がある登山になるのだが、今回は天候が下り坂で時間も押しているのでここで引き返し、元の道を帰る。
和佐又山コルまで戻り、そのまま直進して和佐又山に登る。和佐又山山頂は、以前登ったときは木々に覆われていたが、すっかり木々が払われて展望が良くなっている。
行者還岳から弥山への稜線がはっきり見え、大普賢岳が小普賢岳と日本岳を従えて構えている。地味な山だが、この景色を眺められるだけでも登り甲斐がある山と思う。展望を楽しんだあと、山頂から北方へルートを下る。約十数分静かな登山道を下ると下方に和佐又フュッテの青い屋根が見えてきた。
和佐又スキー場に戻ってくると、まだ多くの車が残っている。多くの登山者は、大普賢岳から七曜岳、無双洞へ下る周
遊コースを歩いているのだろう。
フュッテに入り、しばらく休憩させていただく。デンと置かれた大きな机や壁に掛けられた大峰の写真の数々、いつも変わらない素朴な雰囲気のフュッテである。
行 程
和佐又スキー場→<60分>→笙ノ窟→<10分>→日本岳のコル→<12分>→日本岳頂上→<12分>→日本岳のコル→<10分>→石ノ鼻→<15分>→小普賢の肩→<45分>→大普賢岳→<8分>→水太覗→<1時間40分>→→<12分>→和佐又山頂上→<20分>→和佐又スキー場
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