初瀬山(はつせやま) 標高548m
平成18年12月2日(土)晴れのち雨
千が峰から3週間も空いたので体力保持を兼ねて近場で未だ登っていない桜井市の初瀬山へ登る。
登山口の長谷寺(西国33所八番の札所)周辺は車を止めにくいため初瀬ダム手前の見廻(みかえり)不動尊の横に車を置き、ここから自転車で長谷寺近くの崇蓮寺前まで下る。
崇蓮寺山門を左に見て、しばらく墓の横の小道を登る。かなり上まで墓地が続いていて途中で早々に休憩を取る。
墓地を過ぎると傾斜は緩くなり、共聴アンテナが立つ分岐に着く。初瀬山への道はそのまま続いているのだが、テープや道標はなく、他の道に赤いテープが巻かれているため惑わされそうな分岐である。 しかも初瀬山への道は分岐から緩やかではあるが下り道で、途中の所々に崩れた箇所もあり、山慣れしていない人は不安になって引き返すかもしれない。
道は進むにつれ細くなり、本当にこの道が初瀬山への道かどうか疑いたくなる頼りない道である。
しばらく進むとようやく緩い登り道に変わり、今までなかった赤いテープが頻繁に見かけるようになった。
左手に巻向山が谷越しに見える。道は杉や桧の植林帯の中を徐々に傾斜を増していく。
小さなピークを過ぎなおも登りつめるが展望はない。周囲は杉や桧の植林の山のようだが、手入れもほとんどされてないため雑木交じりの陰気な道が続く。しかも倒木や深い藪を何箇所も出くわす。
竜王山分岐を右に取り、少し進むと右手に展望が開け、鳥見山、貝ヶ平山、その手前に初瀬ダムとまほろば湖が見下ろせる。しかし後2〜3年もすると手前の桧の若苗が成長してこの展望も見られなくなるだろう。
初瀬山頂上へは木の枝に付けられた小さな目印の地点からひと登り(約3分)であった。山頂は桧林の中で三角点はなく、私設の小さな山名プレートが架かっているだけの寂しい頂きである。
風が強い為少し下った所で昼食を済ませる。雨がパラパラ落ちてきた為早々に下ることにした。登りは結構時間がかかったと感じたが、早足で下るとわりと短時間で墓地の上部の所まで下りてきた。
墓地の中の道を歩いていると、知らぬ間に長谷寺の境内に入ってしまったようで、紅葉した木々の合間から大きな本堂が見える。写真を何枚も撮りながら紅葉で彩られた大伽藍をゆっくり見学する。
本堂近くまで下りると大勢の参拝者で溢れている。本堂の向かいには以前に登った代喜山が聳えている。にわかに雨が大ぶりになって来た。
山門でカッパを着て崇蓮寺まで歩く。後は雨の中を自転車をこぎ、車を止めた見廻不動尊まで戻った。
一言
初瀬山は、奈良百遊山の健康づくり50選に選ばれいるため、そのガイドBookを手に登る人はいるだろうが、わかり難いルートに陰気な山ゆえ、魅力を感じた人は少ないと思う。無理に50や100の語呂の良い数字に山を揃えたとしか思えない。近くの与喜山しかり巻向山、高峰山しかりである。山慣れした人には問題はなくても、道標など整備されていない山に初心者が安易に入ると危険を伴う。この山も気持ちの良い健康ハイクができる山には思えない。
行 程
見廻不動尊(11:10)…宗蓮寺(11:20)⇒共聴アンテナ(11:48)⇒
⇒竜王山分岐(12:35)⇒⇒初瀬山頂上(12:44〜13:12)⇒
⇒長谷寺境内(14:00〜14:35)…見廻不動尊(14:52着)
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