台高山脈

   ひのきづかおくみね
桧塚奥峰からヒキウス平
      標高1,420m


     平成22年9月19日(日) 快晴



  桧塚奥峰は、奈良県と三重県の県境に連ねる台高山脈明神岳から西に延びる支稜の標高1,420mの山で、三角点が埋まる桧塚(標高1,402m)と双耳峰をなす。
 これまで桧塚奥峰へは、全て奈良県側の登山道(東吉野村大又)を明神平、明神岳を経て奥峰へと辿るルートを登ってきたが、今回は同僚と三重県側のマナコ谷登山口から登ることにした。

  奈良県と三重県の県境にある国道166号の高見トンネルを過ぎ、青田発電所の前を通って木屋谷川に沿って延びる千秋林道に入る。この林道は、千秋社が所有しているようで、許可なく入山を禁止する旨を書かれた看板が立てられ、入り口にゲートが設置されている。
  しばらく進むと未舗装道路になり、何箇所かに雨の水を谷側へ流すため(と思われる)路面を盛り上げてある。バンパー下のスカート部や車高の低い車は車底を打ってしまいそうだ。
 マナコ谷登山口のすぐ手前に車が2〜3台が駐車できる空地があり、ここに車を止めて登山を開始する。


マナコ谷登山口の取り付き

倒木が多い登山道下部

植林帯の適度な登りが続く

  林道から登山道への取り付き箇所には赤いテープが付けられているが、注意しないと気づかず通り過ぎてしまうかもしれない。登山道は杉の植林帯の沢に沿って登る。随分前に伐採したと思われる残木が散乱し登山道を所々で塞いでいる。まもなく登山道は沢から右手へと離れ、ジグザク状に付けられた登山道が上へ上へと延びている。やや広い作業道が何度となく登山道と交差しているが、赤いテープなどの印が付けられていて迷うことはない。
  やがて、杉の植林帯から桧の植林帯に変わり傾斜も徐々に緩くなる。作業小屋を過ぎて少し進むと、暗い桧の植林帯から急に前方が開け、笹に覆われたなだらかな斜面に飛び出す。


植林帯を抜け出す

広い草原の斜面
背後に連なる曽爾の山々

  背後には赤い屋根のみつえ牧場が見え、倶留尊山や古光山など曽爾の山々のほか高見山や三峰山、栗の木岳などが連なっている。広々とした笹原の中に続く登山道の先に見える左側のピークが標高1,402mの桧塚である。登るにつれ、益々展望が広がり、あちこちにカメラを向けたくなる。
   ようやく尾根に辿りつき、左側に位置する桧塚の頂上へ向かう。山頂手前までは展望が良いが、三等三角点の標石が埋まる山頂は樹木に覆われ展望はあまり良くない。


            
前方のピークが桧塚                  桧塚山頂(標高1,402m)  


   山頂付近の写真を撮って、早々に桧塚奥峰へ向かう。少し戻って周囲の山々が一望できる展望の良いゆるやかな稜線を明神平へと辿る。桧塚から10分あまり進むと分岐点に道標が立っていて、ここから奥峰山頂へは10mと記されている。目をやるとすぐそこにピークが見える。山頂からの展望は頗るよく、先ほど登ってきた桧塚がすぐ向い側に見える。
  桧塚奥峰(標高1,420)は、三重県内の単独の山として最高峰と紹介されている。私の印象としては、鈴鹿の山々の方が高そうに感じるのだが・・・。


桧塚から望む奥峰

桧塚奥峰山頂(標高1420m)

奥峰から望む桧塚


  時計を見るとまだ11時過ぎ。やや早いがここで展望を楽しみながら昼食にする。南北に延びる台高山脈の向こうに大峰山脈の大普賢岳が見え、反対側の北方には2ヶ月前に登った修験業山や栗ノ木岳の稜線がパノラマで楽しめる。



ヒキウス平分岐

ブナの尾根道

ヒキウス平に到着

  昼食を済ませ、ヒキウス平へ向かう。分岐まで戻り明神平への登山道を下る。緩やかな鞍部まで下り、少し進むと道標が立っている。道標のすぐ傍がヒキウス平への分岐(三叉路)になっていて、左手に延びる踏み跡程度の細い道を進む。緩やかに下る道だが周囲にはブナや自然林が続き、気持ちの良いトレースが続く。緩やかに登り返すとやがて広々とした笹原が広がり、前方に桧塚と桧塚奥峰のピークが見えてきた。まさに山上公園である。しばらく笹の絨毯に寝そべって時の過ぎ行くままに雲の流れを追う。雲はすっかり秋の雲である。至福の一時がゆっくりと流れる。



ヒキウス平から望む桧塚奥峰(左側のピーク)と桧塚(右側)

           
展望を眺めながら千秋峰を下る                下山途中に桧塚を振り返る

行 程

 マナコ谷登山口⇒<90分>⇒桧塚⇒<13分>⇒桧塚奥峰⇒<30分>⇒ヒキウス平⇒<90分>⇒マナコ谷登山口

 
GPS軌跡



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