大峰

 
大天井ヶ岳(標高1439m)
  

               
            平成22年1月9日(土)  曇り 



 
  大天井ヶ岳は、世界文化遺産の大峰奥駆道にある標高1,439mの大峰山(山上ヶ岳)の前衛の山。三角錐の山容は一目でそれが大天井ヶ岳とわかり、アプローチが良いため、初心者でも比較的手軽に登れる山である。
 正月の寒波が待望の積雪をもたらし、さっそく足慣らしに同僚と登ることにした。
                                                                               
  四寸岩山と大天井ヶ岳の鞍部の吉野大峰林道脇(百丁口)まで車を進め、霧氷に覆われた登山道に踏み入る。この辺りの積雪は数cm程度、さらさらのパウダースノーでアイゼンはザックの中で温めておいてもよさそうだ。 


百丁口からの登山道

百丁茶屋跡

   霧氷を眺めながら、なだらかな登山道をしばらく歩く。従来道と大峯古道が幾度か交差しながら百丁茶屋跡まで続く。百丁茶屋跡には二蔵小屋が建っているが人影はない。小屋の中を覗いてみると、いつもながら整理整頓され、管理が行き届いていて気持がよい。
  百丁茶屋跡から五番関、山上ヶ岳へと通じる従来道を左に見送り、大天井ヶ岳へ通じる大峰古道ルートを登る。登るにつれ徐々に雪の量は増えてくるが、まだ大した積雪でない。
  厳冬期にこのルートを歩くと、雪の重みで垂れた枝が登山道を塞いで難儀するが、この日は乾いた雪のため垂れて登山道を遮る枝がほとんどない。尾根まで登ると比較的なだらかな登山道となる。いっこうにガスが晴れず、前方に見えているはずの大天井ヶ岳は今日は見えない。
 



前方の山頂を目指して深雪を登る



  深い桧の植林帯に入った頃から雪の量が増え、膝辺りまで雪に潜るようになった。本来の登山道は判り難く、どこも登山道に見える。
生憎ワカンを持って来なかったため、深雪に壺足登山となってきた。

  小さな祠が建つ広場までは何とか登って来たが、大天井ヶ岳山頂直下のここからの急登が正念場である。ある程度締まった雪道ならアイゼンが利くが、ふかふかの柔らかい雪は足場が崩れる。急登の深雪はなかなか思うように登れない。最後は両手両足をフルに使って、時に這いながら難所を通過してようやく山頂へ辿り着いた。(無積雪時は何の苦労もせずに登れるルートなのに・・・)
   

    

大天井ヶ岳山頂


  山頂は相変わらずガスで周囲は真白で展望はない。普段は山頂でゆっくり時間をとって食事にするが、これでは時間が持たない。食事は先ほどの百丁茶屋跡に戻って、ニ蔵小屋で済ませることにして、早々に下ることにした。
 
 

下山中にガスがようやく晴れ出し四寸岩山が見え出した



  小さな祠が建つ広場に下りてくるとガスが晴れ出し、ようやく四寸岩山が望めるようになった。
帰路、大淀町の国道370号から真っ白に雪を頂いた大天井ヶ岳を望むことができた。深山にひっそりと大山蓮華が咲く夏の大峰もいいが、冬の白い大峰は一年で最も神々しい。
    

  


  行 程

   百丁口⇒<15分>⇒百丁茶屋跡(二蔵小屋)⇒<120分>⇒大天井ヶ岳


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