地蔵峠(黒滝村鳥住)から
百貝岳と青根ヶ峰

    標高861m                標高858m

   平成18年3月21日(祝)薄曇
  百貝岳は、大峯山中興の祖といわれる聖宝(理源大師)が、大蛇退治にホラ貝を吹いて大蛇を呼び寄せたが、その時の音は、百個のホラ貝を一時に鳴らしたしたほどであったということからこの山名が付いたと云われている。
   黒滝村鳥住の地蔵峠から約1.6kmほど車道を登ったところに聖宝ゆかりの寺、鳳閣寺がある。周囲は民家も無く、今は無住寺となっている。
  鳳閣寺から吉野山へは百貝岳を巻くルート(ハイキングコース)が付いているが、山頂から左側に下るとその巻き道と合流し、植林帯の比較的平坦な道を歩く。この時期は出会う人もなく、今日も静かな山歩きになったと思ったやさき、年輩の単独ハイカーが向こうからやって来た。道を譲り軽く挨拶を交わしてすれ違ったが、赤いザックが印象的だった。黒滝村から吉野町の境界近くになると、杉の大木の合間から金剛・葛城山や大淀の町が望める比較的平坦なルートが続く。桧山が伐採された地点からは、二上山から音羽三山、龍門岳、烏の塒屋山、貝が平山、香酔山、額井岳などがヅラーと見渡せる。
  尾根まで登ると雑木の明るい道になり、やがて標高861mの山頂に着く。山頂には東屋が建っており、小さな祠が祭られている。三角点はなく、ひっそりとしている。5分程すると身体が冷えてきたため、休憩もそこそこに青根ヶ峰(吉野山の最高峰)へ出発。赤松や馬酔木、ナラの木が多く見られ、里山歩きの雰囲気だ。
  鎌倉岳を巻き終え、しばらく進むと西行庵に下る三叉路に着いた。ここから青根ヶ峰へは大峯古道を歩く方が早く着くが、時間がまだ早いので、西行庵に寄って苔清水から青根ヶ峰へ辿ることにした。 さすがに吉野山周辺は観光地で道標や道も整備されている。桜の開花は未だ々だが吹く風は春を感じさせる。
 苔清水から青根ヶ峰の途中には千軒跡や宝塔院跡、旧女人結界碑などがあり、其々に吉野の歴史を感じる。旧女人結界碑から山頂へ階段が付けられている。数えながら登ると178段で青根ヶ峰の山頂に着いた。誰一人居ない静かな山頂だ。展望は利かないが、木々の間からほぼ水平に先ほど登った百貝岳が見える。
行 程

    地 蔵 峠 ⇒ 鳳 閣 寺 ⇒ 石の廟搭 ⇒ 百 貝 岳 ⇒ 西行庵分岐 ⇒ 西 行 庵  ⇒
     (9:15)   (9:47)      (9:58)   (10:21)     (11:02)      (11:09)

           青根ヶ峰  ⇒ 金峯神社  ⇒ 鳳 閣 寺 ⇒ 地 蔵 峠
        (11:33〜12:02 )   (12:14 )   (13:32〜14:20)   (14:46)
  ここから百貝岳へは境内を右にまわり、寺坊の裏から山道を登る。10分ほどで聖宝の墓と伝えられる石の廟搭(重要文化財指定)があり、案内板も設けられている。廟搭の背後から百貝岳へのルートが付いていて急な登り道が伸びている。登山道に手を加えている最中のようで、以前の道に比べ歩き良い。まもなく右前方にお椀を伏せたような百貝岳が見えてくる。右方向に北斜面に雪を纏った大天井ヶ岳やその肩に山上ヶ岳、その右方に稲村ヶ岳が見える。左側には手前の山の斜面に建つ下市町才谷の集落とその遠方に金剛・葛城山脈が望める。
 
黒滝村鳥住の地蔵峠
鳳閣寺
   
鳳閣寺から金剛・葛城山方面が見渡せる
石の廟搭(右奥)
石の廟搭からの登山道
百貝岳山頂(標高861m)
登って来た百貝岳を振り返る
中央は龍門ヶ岳 右端のピークは烏ノ塒屋山
  帰りは金峯神社にお参りし、義経の隠れ搭を見て来た道を引き返えす。西行庵分岐からしばらく歩いたころ、朝すれ違った赤いザックの方が鳳閣寺方向から戻って来られた。「この辺りの木はヘリで降ろすんですね」とのお尋ねから会話が始まった。そういえば、朝から鳳閣寺近くでヘリコプターで材木を運ぶ音が途切れることなく響いている。その方は川上村の蜻蛉の滝から青根ヶ峰を経由で百貝岳へ登り、鳳閣寺まで行って戻って来られたとのこと。大峰山系や他の山々へもよく登られいるそうで、随分と話し込んでしまった。また何処かの山で出会えるかもしれない。
  あと1ヶ月ほどで吉野山奥千本の桜も咲くことなるだろう。その時期に訪れたら最高だろう。
西行庵への分岐(左を下ると西行庵)
西行庵
宝搭院跡
青根ヶ峰山頂(標高858m)
  鳳閣寺に戻ってきて、ずーと気になっていた王ジャパンの対キューバとのWBC決勝戦を聞くため携帯ラジオのスイッチを付けた。
  6回裏で6対3で勝っている。良し良し。鳳閣寺から正面に広橋のドウドコ山が見える。未だ登っていない山の一つだ。展望がない山頂のようだが、ルートがあれば登ってみたい。
  8回裏に2点入れられ6対5.に。ヤバイ!ヤバイぞ!。キューバに逆転されないよう祈りながら地蔵峠に下った。日本世界一を聞いたのは、下市町上立石の車中であった。
金峯神社
義経の隠れ搭
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鳳閣寺から見るドウトコ山
百貝岳と鳥住集落(ドウトコ山登山道から)
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