三股から常念岳 蝶ヶ岳
   
登山日 平成17年9月30日〜10月1日(1泊2日)


蝶ヶ岳(標高2,667m)は、北アルプス南東部の常念山脈に連なるピークで、たおやかな稜線状の山頂部からは、槍・穂高連峰を間近に望み、北アルプス屈指の展望ピークとして高い人気を誇っている。今回は三股から登り蝶ヶ岳ヒュッテで1泊、常念岳(標高2,857m)、前常念岳(標高2,662m)を経て三股に戻るコースを辿る。
   天気予報では申し分ない秋晴れとのことだったが、朝から雲が予想以上に出ており、麓から望む北アルプスの稜線は厚いガスがかかっていた。
   登山口の安曇野市堀金の三股駐車場に車を置き、林道を約500m進むと三股。常念岳への登り口を右に見送り蝶ヶ岳方向へ直進する。

    暫く沢沿いの登山道を登りシラビソ、トウヒ、ツガ等の樹木帯を登り詰めて行くと徐々にガスも晴れ、やがて色づき始めた樹木の合間から常念岳が姿を見せた。

  登山口から約4時間、樹林帯からハイマツ帯に変わり、遥か彼方に思えた稜線と蝶ヶ岳ヒュッテが直ぐ上に見える。傾斜も緩やかになり、ようやく稜線に出た。赤い屋根の蝶ヶ岳ヒュッテの左手に、真っ先に鋭い岩峰の頭が見え出した。槍の穂先だ。舞台の緞帳が上がるように槍ヶ岳から穂高に伸びる稜線が大パノラマで全体が現れた。すごい、すごい。ここまで来ないと決して見られない眺望である。デジカメと中判カメラでこの絶景を夢中で収めた。明朝もこの景色が見られるだろうか?

夜8時に就眠し朝5時までぐっすり寝られた。2日目の出発は朝6時としたが、仲間の一人(ウサギ年の亀K)が今回もぐずぐずして20分遅れでヒュッテを出発。
   ヒュッテから見る常念岳はとても近くに見えるため、2日目は余裕の行程で下山できると読んでいたが、出発直前にヒュッテの方から常念岳まで約4時間、三股までは10時間近くかかると聞き少々驚く。

蝶ヶ岳の三角点はヒュッテから北に約1km(約30分)の所にあり、たおやかな稜線歩きを満喫,。. 蝶槍を過ぎ、一旦常念岳鞍部まで下り、そこから一気に山頂へ登り詰める。予想以上に時間を費やす。間近に望む常念岳は、蝶ヶ岳から見た印象と違い、大きな図体とどこまでも上に伸びる厳しい斜面に、登山者は正に象に喰らい付く蟻のようだ。

遥か天上に望めた頂上はいつの間にかガスに覆われ、どの辺まで登っているのか分からない状況になってきた。しかも風も強くなり立ち止まると急激に寒くなる。

蝶ヶ岳ヒュッテから約3時間20分を要してようやく山頂に着いた。
   山頂は非常に狭く、小さな祠が祭られている。冷たい風が吹きつけ身体が冷えてくる。山頂からの展望も残念ながらガスで全く見えない。少し前まであれほど良く見えていたのに、「何でやねん…!」

蝶ヶ岳から常念岳への稜線
  蝶ヶ岳(三角点)
蝶ヶ岳ヒュッテと槍・穂高連峰
三股駐車場
三股登山口
樹林帯を登る
登山道から見る常念岳

 早々に山頂を辞して前常念岳方向に下る。前常念岳は常念岳から東側に伸びた支稜で先端に三角点が埋まっていた。避難小屋で遅い昼食を済ませ、花崗岩の急斜面のガレ場を一気に下る。やがて樹林帯に入りいつ着くか分からないような長い下り坂をひたすら歩く。三股の駐車場に着いたのは午後2時28分。蝶ヶ岳ヒュッテを出発して8時間が過ぎていた。


常念岳

前常念岳から三股へ下る


遠くに八ヶ岳を望む

行 程

   1日目
     三股駐車場(10:00)⇒三股登山口(10:16)⇒ 蝶ヶ岳ヒュッテ(14:10)

   2日目
      蝶ヶ岳ヒュッテ(6:20)⇒蝶ヶ岳三角点(6:52)⇒常念岳(9:40)⇒
            ⇒ 前常念岳(11:10) ⇒三股登山口(14:15)⇒三股駐車場(14:28)
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槍ヶ岳
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