大峯山系(前衛)

 柏 原 山 (標高942.6m)

    
四寸岩山(標高1235m)


     平成20年9月28日(日) 曇り


  柏原山は、奈良県吉野郡黒滝村にある大峰山脈の支稜の山で、地元の集落(中戸地区、赤滝地区)の里山と言える低山である。山全体が植林化され、杉、檜、槙が山頂まで植えられている。
  今回は、赤滝地区から柏原山へ直登し、柏原山から大峰主稜にある四寸岩山まで登ることにした。


    
立派な道祖神が立つ山の神      杉の植林帯を登る        赤滝地区簡易水道施設        


  登山口は、赤滝の集落から少し奥に行った所にある山の神(大きな道祖神が目印)を祭る祠である。その側には、以前(平成10年4月)に登った時には無かった林道が付けられていて、少々迷う。
 とにかく、上へ登れば何とか柏原山へ通じる道があるだろうと、林道を登る。途中林道を外れ、山の斜面を強引に登ると古い民家があり、屋根にコルタールを塗っている年配の方に道を尋ねる。「地元の者ではないので、柏原山がどの山かも知らないが、この家の前の道は、山の方へ続いている」とのことでそのまま登ることにした。程なく、簡易水道施設がありここからは山道となる。


    
林道と合流し尾根を登る        大天井ヶ岳を望む        柏原山山頂はこのすぐ先 


  暗い杉の植林帯が続き、やがて杉山から槙山に変わる。槙山の中は枝道が左右に沢山あるが、本筋と思われる道をただ黙々と登る。
  右手に大天井ヶ岳が見え出したころ、周囲が明るくなり傾斜も緩くなった。頭上には電線の高圧線が通っている。地図で確認すると、柏原山の少し東寄りの稜線に高圧線が横切っている。尾根に出ると地道の林道が通っていて、近く(少し西側)の尾根に鉄塔が建っている。
 林道と交差する尾根道を鉄塔の下まで登る。ここは展望が開け、大天井ヶ岳が良く見える。
鉄塔の下を通り過ぎそのまま西方向へ延びる道を進む。暗い檜の植林帯に入り、足元には色んな種類のきのこが生えている。程なくピークに辿り付いた。山名を記した木板が架かっているだけの寂しい山頂である。周囲はの展望は無い。


         
柏原山山頂(標高942.6m)                元の林道合流点に戻る


  休憩もそこそこに四寸岩山へ向かう。一旦鉄塔近くの林道と縦走路が交差する地点まで戻り、東に延びる尾根道を歩く。植林の中の道は、始めはしっかり道が付いていたが徐々に踏み跡程度の分かり難い道となり何度も道を見失う。

  再び地図で確認すると尾根を忠実に辿れば四寸岩山の方へ行けるので、ブッシュを掻き分け強引に前進。

  先ほどの林道が尾根に沿ってほぼ平行に付いている。林道を歩けば同じ所に行けそうだが、林道歩きは単純なため、極力尾根の道を探しながら進む。


    
四寸岩山への縦走路       金剛・葛城山脈を望む       道が不明の笹原を下る


  30分以上歩いただろうか、正面遠くに吉野山奥千本から天川村の洞川へ通じている吉野大峯林道が見えて来た。尾根歩きも途中から道が確認できず、林道に下りて歩くことにした。この林道は全線未舗装で以前はなかった道である。

  前方から何台かの単車が走ってきた。この林道はマウンテンバイクを楽しむ格好のコースとなっているようだ。程なく舗装された吉野大峯林道に合流した。その三叉路には新茶屋跡への道標が立てられている。


    
ようやく前方に四寸岩山         林道を跨ぎ右の斜面を登る      新茶屋までブッシュと茨をこぐ   


  元々山の斜面を真っ直ぐに登る道だった所に、後で林道を横切るように付けたものだから、その斜面が林道のよう壁状態になっている。この急斜面を攀じるが、現在このル−トは、ほとんど歩く人がいないのか新茶屋跡まで深いブッシュと茨が前進を阻む。新茶屋跡は平らな地形で、今は植林され人工的なものは何も残っていない。大峰奥駈道の従来道との分岐になっているが、この辺りには従来道と古道の新旧二本の道が付いている。従来道は四寸岩山にピークを巻いていて山頂を踏まない。


    
新茶屋跡             四寸岩山山頂            二等三角点  

分岐を直進し吉野古道に合流して四寸岩山の山頂を目指す。始めは比較的なだらかな登りだったが、途中から急登となり再び緩い登りとなる。前方が明るくなって、右(南西)側の展望が開けると山頂である。周囲はブナやミズナラに囲まれて二等三角点が埋まっている。北東方向に踏み跡があり、川上村の高原山から高原集落へと通じている。



四寸岩山からの展望(左から山上ヶ岳、大天井ヶ岳、弥山、釈迦ヶ岳、小天井ヶ岳、扇形山)


  山頂の南西側の斜面が伐採されて展望が広がる。正面遠くには、山上ヶ岳から弥山、釈迦ヶ岳に続く大峰主稜と、その手前に大天井ヶ岳から、小天井ヶ岳、扇形山に続く山並みが望まれる。

眼下の遠くの谷底には、車を置いた赤滝の集落の一部が見えている。随分と登って来たものだ。


  
山頂の道標(大峰奥駈道)            山頂から柏原山を見下ろす(写真中央)   

 

  下山は、新茶屋手前のブッシュと難儀した茨の道を避けるため、かなり遠回りになるが吉野古道を吉野山方向へ下り、吉野大峰林道と合流した地点から元の三叉路まで戻る。柏原山への縦走路も不明瞭な尾根道と平行して付いている林道を歩いて、車を置いた赤滝地区の登山口へ戻ることにした。低山歩きだったが休憩を含めて7時間余り、心地良い疲労感をおぼえる山歩きになった。

 

行  程

赤滝山神祠→<1時間40分>→高圧線の鉄塔→<7分>→柏原山→<10分>→林道分岐→<50分>→吉野大峰林道→<20分>→新茶屋跡→<30分>→四寸岩山→<35分>→吉野古道、吉野大峰林道合流点→<1時間55分>→赤滝山神祠 


TOP頁へ


ブログパーツUL5

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送