古光山(標高960m)

    
後古光山(標高892m)



             平成11年18日(日)



  古光山(写真右上)は、別名「ぬるべ山」とも呼ばれ、倶留尊山、亀山から南方に延びる稜線の南端に位置する5峰からなる針峰群である。室生火山群にあって、「古(いにしえ)に光っていた(火山)」と言われたことから古光山と名付けられたと言われている。今回は長尾峠から後古光山(うしろこごやま)から古光山(こごやま)を尾根伝いに辿り、大峠に下るコースを歩いた。


   
    長尾峠の登山口                   正面の後古光山を目指す   
 

   登山口の長尾峠付近に車を置き、スギ林の中を真っ直ぐに伸びる木の階段を登って行く。植林帯を抜けると右下に東屋が見える。しばらく雑木に中の緩やかな尾根を歩くが、広場との分岐を右に曲がると、木製の階段が現れ、後古光山への急な直登が始まる。登山道脇にはロープが設置されていて登り易い。背後には曽爾高原一帯の風景が見渡せる。後古光山は双耳峰のように二つのピークがあり、二つ目のピークが山頂で標高は892m。狭い山頂の正面には、斜面が一面に紅葉した古光山がどっしりと構えている。


   
       後古光山手前の木の階段        後古光山山頂(標高892m)と向こうに古光山




後古光山の山頂からの展望(左:大洞山 右:学能堂山)



  休憩もそこそこに古光山を目指してフカタワに下る。かなり急な岩場で、ロープや木の幹を掴みながら慎重に下る。木々の合間から紅葉した古光山が間近に見える。下りきると分岐のフカタワに着く。右に下ると曽爾高原ファームガーデンから太良路バス停に、左に下るとみつえ牧場へ下ることが出来る。フカタワでは一人の年配の男性が食事をされていた。グループで来られたそうだが、古光山への急登は遠慮して他のメンバーをここで待っているとのこと。


   
フカタワへの下り坂                 赤い屋根の建物はみつえ牧場


  フカタワからは登り返しとなるが、ここからの古光山への登りは、このコースの最大の難所である。特に中間点までの約200mの岩場はロープや木の根っこを掴みながら体を引き上げないと登れない。雨の日や足元がぬかるんだ日などは危険と言ってよい岩場である。岩場を過ぎた所で、上から14名の中高年のグループが下りて来られた。腰が引けた女性もおられ、先ほどの岩場が心配である。  急登を登りきるといきなり古光山の山頂に飛び出る。三角点のみが埋まる静かな山頂で、辺りは木々に覆われている。北東がやや開け曽爾高原が望まれる。


   
古光山(北峰)山頂(標高952m)              山頂から曽爾高原を望む 

 
   そのまま南峰に向かう。ピークを越えた辺りからやせ尾根となり、岩がゴツゴツした見晴らしの良い岩稜に飛び出る。階段状の岩峰に立つとかなり高度感があり、チョッぴりスリルを味わう。ここから南峰は目と鼻の先である。南峰は北峰より約8m高い標高960m、狭い岩峰の山頂からは高見山、西に住塚山、東に大洞山、尼ヶ岳、後古光山が望める。このコースの一番の展望である。


   
北峰と南峰間のやせ尾根の岩場            古光山(南峰)山頂(標高960m)

 
 
古光山(南峰)から望む北峰と後古光山、その背後に倶留尊山


  山頂で昼食にしようと思っていたが、この日は木枯らし1号が吹きつける寒く荒れた天候で、強い風を避けるためそのまま大峠の方へ下る。山頂からしばらくなだらかな尾根道を下る。すすきや紅葉した木々が広がる広い尾根でようやく腰を下ろす。
  大峠までは、再び急な下り坂となり、滑り落ちないように慎重に下る。やがて植林帯に入り、前方に大峠に建つふきあげ斎場が見えてきた。


   
大峠に建つふきあげ斎場                大峠の登山口                 
        

  長尾峠から後古光山、古光山へ登り大峠へ下るコースは、距離は比較的短いが起伏に富み、スリリングな稜線歩きと曽爾の山々の大展望を満喫できる魅力満載の山域である。大峠からみつえ牧場へ下り、広い車道をのんびり長尾峠まで戻る。途中、紅葉の服を纏った古光山と後古光山を見上げる。起伏の激しい山容とは対照に、麓はのどかな高原が広がっていた。

 

 行 程 (休憩時間は含めず)

   長尾峠→<15分>→広場分岐→<20分>→後古光山→<15分>→フカタワ→<25分>→古光山(北峰)→<15分>→古光山(南峰)→<25分>→大峠・・・・→長尾峠

 


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