亀山から 倶留尊山 へ 　　　　　　　　　　　　　　　　　（標高1,038ｍ）                    平成21年１月25日（曇り）

平成21年の初登山は、展望の良い雪上ハイクを期待して倶留尊（くろそ）山へ登ることにした。

   倶留尊山は、奈良県曽爾村にあり、鎧岳、兜岳、屏風岩など個性的な山が連なる室生火山帯の最高峰。登山道や山頂からの眺めは素晴らしく、近年温泉も出来て人気のエリアである。

　　　　
ベンチがあるお亀池 ・亀山分岐　　　　　　　　　亀山に続く階段（左は古光山へ）　　　　　　　　国立少年自然の家と二本ボソ

　 この時期は取り付きの曽爾高原のススキも茶色く枯れて、さすがに観光客は誰もいない。ここしばらく寒い日が続いているので、スノーハイクを楽しめると期待していたが、残念ながら期待の雪はほとんど無く、高原上の稜線に帯のように細く残っているだけである。

亀山へは、お亀池分岐を左手に見送り、道標に従いハイキング道を登る。道は整備されて歩きやすい。途中にある中古光山への分岐を左に取り、薄っすら積もった雪の長い階段を登ると程なく山頂に着く。背後には古光山から大洞山や端正な尼ヶ岳が望め、眼下には曽爾高原が見下ろせる。高原の北端には赤い屋根の国立少年自然の家が建っている。

　　　　
山頂まで延びる階段　　　　　　　　　　　　　　　　　亀山山頂（標高849ｍ）　　　　　　　　　　　　　　山頂に立つプレート

   稜線上は冷たい風が吹きつけ立ち止まっていると身体が急に冷えてくる。亀山から稜線上に付けられたハイキングコースはここから少し亀山峠へ下り、二本ボソへと続いている。細い稜線には多くはないが雪が積もっていて、慎重に足を運ぶ。

　　　　　　　　
亀山からこれから辿る二本ボソを望む　　　　　　　　　　　　　　　案内盤とベンチが設置された亀山峠

　 亀山峠は曽爾高原から三重県の池の平高原へ下る峠で、木製の道標が立っている。ここから二本ボソへの登りが始まる。奈良県側（南側）には鎧、兜岳、屏風岩、住塚山から国見山など曽爾村の名立たる山々が展望できる。
　稜線は奈良県と三重県の県境となっていて、奈良県側（南側）には鎧、兜岳、屏風岩、住塚山から国見山など曽爾村の名立たる山々が連なっている。眼下にはお亀池を中心に広がる曽爾高原が箱庭のように見える。

二本ボソへの途中、登ってきた道を振り返る（亀山の背後は古光山、中央下はお亀池　右遠方は屏風岩、住塚山など）

　 やがて檜の植林帯に入り、登り詰めると正面に小屋が現れ、二本ボソの頂上に着く。ベンチが設けられていて休憩するには良い頂きである。あいにくベンチには雪が積もり、ゆっくり座ることはできなかったが、鰯の口の絶壁から三重県側に広がる池の平高原を見下ろしながら少しの間休憩を取る。

　　　　　　　
曽爾村の集落と個性的な山容の曽爾の山々　　　　　　　　　　　左側から亀山、後古光山、古光山、右下は曽爾高原

　　　　　　　
展望の良い二本ボソ山頂　（標高996ｍ）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　二本ボソから望む倶留尊山（標高1038ｍ）

　 これから登る倶留尊山は、ピラミダスな山容で、鋭く突き上げている。ここからは足場の悪い登山道になるため、アイゼンを付ける。補助ロープが張られた急な岩場交じりの登山道を慎重に下る。稜線上のルートは雑木で展望の道である。鞍部まで下り、再び急な登りとなる。ここにも両側に補助ロープが付けられていて、疲れた足には有り難い。この地点はいつも息が上がる所で、我慢の急登が山頂まで続く。途中、右側（三重県側）が絶壁になっていて眼下に池の平高原が広がっている。

　　　　　　　
倶留尊山へはロープが張られた急登　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　展望の良い倶留尊山の山頂

　 先ほど越えて来た背後の二本ボソが低く見えるようになると、程なく山頂である。比較的広い山頂には二等三角点が埋まり木のベンチが数台設置されている。
　 今日は誰もいない静かな山頂である。南東側の展望が開け、二本ボソの背後に古光山と高見山が、そして尼ガ岳、大洞山、栗ノ木、修験業山、三峰山などの山々が眺められる。

倶留尊山山頂からの展望 （左端：二本ボソ　中央遠方は屏風岩、住塚山、国見山、兜岳　鎧岳）

　冷たい風を避けるため樹の陰で昼食にする。ベンチに積もった雪を払いガスコンロを据える。インスタントでも、寒風吹き抜ける山頂で食べる暖かいラーメンは最高のご馳走である。

亀山峠まで戻り、曽爾高原に下る（赤い屋根の建物は国立少年自然の家）

行　程 （休憩時間除く）

　曽爾高原駐車場（20分)⇒亀山（40分）⇒二本ボソ（55分）⇒倶留尊山（50分）⇒亀山峠（12分）⇒お亀池（10分）⇒曽爾高原駐車場

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