明 神 平
   (台高山脈 : 東吉野村)

         平成19年2月3日(土)快晴

 


  明神平は奈良県と三重県の県境に連なる台高山脈の北部に位置し、新緑、紅葉、霧氷が見事で1年を通して訪れる人が多い。特に冬季はこの地方でもめずらしいスノーハイクを楽しめる山域で人気の山である。

今年は暖冬続きだが、久し振りに山に霧氷が付きそうな天候になり、いつものように何処へ登ろうかと(高見山、明神平、観音峰など)迷ったが、結局は写真になる明神平に登ることに落ち着いた。


  前夜に準備を済ましていたが、起きるのが遅くなり、いつものように今日も遅い出発。橿原市から吉野へ国道169号を南下、上市経由で東吉野村に入り、旧四郷村の大又から林道終点まで行く。その大又林道の途中で何台かの車が止まっている。横をすり抜いていくと、1台の乗用車が雪道のため立ち往生して、道路中央でチェーンを巻いている。こちらは冬タイヤの軽の四駆、狭い所を縫うようにすり抜け快適に登山口へ。


  林道終点の少し手前の駐車場にはすでに約20台の車が止まっている。5〜6cm程度の積雪でアイゼンなしで出発する。随分前の台風の時に壊れた旧あしび山荘付近は相変わらず歩きにくいが、人気の山ゆえに今日も大勢の登山者が登っているようだ。明神平までのほぼ中間点に位置する明神滝から上は傾斜も徐々に緩くなってくる。辺りの木々にびっしり張り付いた霧氷が青空に映えて実に綺麗だ。橋が1ヶ所落ちているので、張られたロープを頼りに慎重に通過する。道は緩やかになりつづら折りが続く。出発時間が遅かったのと、気温が上がって春の陽気になってきたため、頭上の木々から大量の雪と霧氷が頭の上に落ちて来る。背後に金剛・葛城山や真っ白に化粧した薊岳が見え出す。明神平までもう一息である。  


  登山口から1時間50分であしび山荘が建つ明神平に到着。水無山、国見山の稜線は真っ白で見惚れてしまう。
明神平で昼食にする予定であったが、東屋やあしび山荘周囲には多くの登山者が休憩していて腰を下ろす所がない。休憩もほどほどに前山への斜面を登る。足元の雪は20cm程度の新雪でここもアイゼンを付けずに登る。緩やかな広い斜面にはリフト設備の一部の残骸が残っていて、以前此処がスキー場であったことを偲ばせる。ここからは明神平の全景がよく見渡せる。空は雲一つ無い真っ青な快晴で最高の登山日和だが、あいにく気温が随分上がってきていて、霧氷がどんどん落ちて来ている。


  三ツ塚分岐から右に折れ、前山へ登る。ここからの眺めは実に良い。赤ゾレ山、国見山、明神岳、遠くに大峰の大普賢岳や弥山、釈迦ヶ岳などが一望できる。

 風除けのため前山から明神平の方に回り込むように少し下った所で昼食にする。雪山には携帯椅子は有りがたい。スノーシューを付けた登山者がグループでスノーハイクを楽しんでいる。最近この山域もスノーシューを愛用する人が増えたように思う。ワカンより歩きやすそうだ。

食事を済ませ、三塚まで戻り、明神岳へ登る。登山道周辺は広々とした明神平とは対照的にブナの林が広がる。登山道の右手南方は切れ立っていて、池小屋山から大台ヶ原方面の展望が良い。


 14時10分、標高1432mの明神岳山頂に到着。以前は穂高明神を祀る祠があったが、いつの間にか無くなってしまった。桧塚へのトレースがついている。時間があれば行きたい所だが、今日はここで引き返す。4〜5年前だったか、ドカ雪が降った翌日に桧塚まで行こうとこのコースを単独ラッセルしたが、あと10分位(夏時間で)で着く地点で時間切れで後ろ髪を引かれる思いで引き返したことを今も覚えている。今日はその時より雪は少ないので、何人かは檜塚山まで行っているようだ。


  明神平まで戻るとほとんどの登山者は下山したようで静まり返っている。登ってきた時はびっしり付いていた霧氷もほとんど落ちて普通の雪山になっている。東屋でザックを下ろし、静かな山の風景に時を忘れる。

  今年の冬は暖冬であまり雪が降らない。正月早々に買ったワカンの出番は今年は無いかもしれない。
 


行 程

 駐車場出発(午前10時8分)⇒明神滝(11:08)⇒明神平(11:57)⇒前山(12:20)⇒昼食(12:37〜13:35)⇒三塚⇒明神岳頂上(14:10)⇒明神平(14:55)⇒駐車場(16:20 着)


 
 
                     明神平からの展望 (左端のピークは薊岳、遠くに見えるのは金剛山と葛城山)



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