兵庫県姫路市(旧夢前町)


       雪 彦 山 (せっぴこさん)

                                      標高884m


                            平成25年4月20日(土)


雪彦山は、弥彦山(新潟県)、英彦山(福岡県・大分県)と共に日本三彦山として知られる修験道の山であり、ロッククライミングの名所でもある。
雪彦山は、洞ケ岳(884m)、鉾立山(950m)、三辻山(915m)の総称で三辻山に三角点が設置されている。

日本百景、近畿100名山、ひょうごの森林浴50選などに選定され、四季を通じてハイキングや岩登りなど多くの登山者が訪れている。今回は登山口の雪彦山キャンプ場から出雲岩、セリ岩から大天井岳に登り、地蔵岳、虹ヶ滝を周り登山口に戻るコースを歩いた。


さぁ、登山開始

登山口から急登が続く

展望岩から大天井岳を眺める

アプローチが比較的よい人気の山とあって登山口の駐車場はすでに満車。わずかに空いている道路脇に何とか車を置く。「雪彦山登山口」「雪彦山バンガロー」と記された案内板の方向に少し歩くと道は二股に分かれる。ここを左手の階段の登山道を登る。取り付きからいきなり階段の急登である。階段はすぐに岩がゴロゴロした急登道に変わる。人気の山ゆえ、今日も大勢の登山者が列をなして登ってくる。
不動岩を過ぎて更に急登となる。展望岩からこれから登る大天井岳を眺める。

左手の大きな岩を巻くように進むと出雲岩に到着。巨大なオーバーハングの岩場で、足元には上から落ちてきたのであろう大きな岩がゴロゴロしている。時々頭上の岩を見上げながらも足元に注意をはらい通過する。道標に大天井岳まで30分と記されている。


右斜面に巨岩が出てくる

出雲岩の道標

出雲岩を通過

出雲岩を過ぎると、すぐに鎖場が現れる。結構急な岩場で一人ひとり順番に鎖場に取り付く。岩と岩との狭い隙間を登るので岩場に慣れてない人はやや手こずっているようだ。前に大人数のグループが登っているので随分時間がかかる。続いて覗岩、大きな岩を巻くように登ると見晴らし岩へ。南方の山並みが一望でき、一本立てる。


いよいよ鎖場へ

上部から見た鎖場

見晴らし岩で休憩

次の難所はセリ岩。大きな岩に挟まれた狭い隙間を通る。メタボ返しの関所のようだ。入口付近はスムーズに通れるが出口付近が狭くなって、通れなくなった。
ザックを下ろして横向きに進むと無事通過することができた。(このセリ岩を通過できないほど太った人は、たぶん山登りなどまったく興味がないと思うが)

セリ岩通過後も急な登りが続き、鎖場やロープ場が連続する。


セリ岩で腹が痞えたメタボ男

楽しい岩場登り

急登もスイスイと

適度な斜面の岩場や鎖場は危険な箇所はなく、ビギナーでも登山を楽しくしてくれる。馬の背を通り、最後の岩場登りをこなすと雪彦山(大天井岳)山頂に着いた。山頂には役の行者と不動明王を祀る小さな祠が建っている。祠の前では多くの登山者が休息していた。山頂からの展望は良く、明神山や七種山辺りが望め、眼下に車を置いた登山口が見える。

混んだ山頂の隅にザックを下ろし、弁当を広げる。


大天井岳頂上

展望の良い頂上

南方向の展望

一般にこの大天井岳が雪彦山登山の頂上とされているようで、本来の雪彦山(鉾立山:標高950m)の頂上や三角点(三辻山:標高915m)は更にこの先にある。雪彦山の最高峰や三角点まで登っても展望はないので割愛し、地蔵岳ルートへ下ることにする。

地蔵岳から虹ヶ滝ルートは、登ってきたルート以上に急峻な登山道で、鎖やロープ場が連続して急降下して行く。その中で最も難所なのが地蔵岳分岐までの鎖場の下りである。上級コースと一般コースの道標があり、このコースを辿る登山者の多くはこの上級コースを下るようだ。前のグループでは、リーダーらしき男性が、下り方をひとり一人にアドバイスをしていた。


山頂から地蔵岳・虹ヶ滝ルートへ

岩剥き出しのルート

いよいよ最大の難所へ


下るルートを上から覗くと、かなり急な岩場でスリル満点だ。慎重に、慎重に下る。この鎖場は大きく2段に分かれて、長い鎖場は高さ30mはありそうで、鎖も2段になっている。手を離せばどうなることやら。一人ずつ慎重に下る。

更に下ると前方に岩峰の地蔵岳が見えてきた。地蔵岳分岐から地蔵岳へ登ろうと岩の斜面に取り付くがかなり急峻でルートも分かりづらく、途中で断念、引き返す。歳を取ると慎重になってくるのだ。


30mもある鎖場を下る

地蔵岳への取り付き

ザイルで垂直に下るクライマー

分岐に戻り、またまたロープ、鎖場が連続する急坂を下る。途中、地蔵岳の頂上からロープで斜面を垂直に下るクライマーの姿を見ることができた。かなり怖そうだが、本人たちは楽しそうに下っているように見える。

雪彦山(大天井岳)山頂から厳しい岩場の下だりが続いたが、ようやく虹ヶ谷に下りてきた。ゆるく登り返すと休憩所。ザックを下ろし、ベンチにどっかと座る。
不行岳、大天井岳、地蔵岳が望める。荒々しい岩の山々ともここで見納め。


まだまだ厳しい下りが続く

虹ヶ滝の沢を渡る

大天井岳、地蔵岳の岩峰


賀野神社方向に向かい大曲から右折れしてキャンプ場の登山口へ下る。

石の階段を下りガレ場そして小さな沢を渡ると程なく鋼製格子枠砂防ダム(雪彦川第2ダム)に着く。ここからは歩きやすい林道となり、ひたすら登山口へ足を進める。前方が開けてくるとようやくキャンプ場の登山口である。


小さな沢を渡る

雪彦川第二ダム

登山口へ戻ってきた

雪彦山は標高こそ高くはないが、山頂からの展望が良い上、登山道はとても変化に富んだルートで、特に鎖場の登り下りが実に楽しい山である。
帰路途中に雪彦温泉(アルカリ性単純温泉)で体を癒し帰途についた。また登りたい山である。


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