大 峰
  釈迦ヶ岳
 (標高1800m)


            平成19年9月22日(土)晴れ



  釈迦ヶ岳は大峰山脈の秀峰として人気の山である。登山道の本道は前鬼から太古の辻を経て頂上に至るルートだが、最近は、比較的なだらかで景色の良い十津川村旭からのルートを辿る人が多い。
今回も、その旭からのルートを辿ることにした。


  国道168号十津川村旭口から関西電力旭ダムの方へ折れ、不動小屋谷林道を峠まで車を進める。
  峠の登山口駐車場はほぼ満車の状態。今日は雲が少し多いが、登山道が通る古田の森はガスもなくはっきりと見えている。
  早速登山靴に履き替え階段の取り付きから登り始める。


  しばらくは、鬱蒼とした森の中の時々足場の悪い小さな岩場やぬかるんだ道を登る。

  小さなピークを過ぎると平らな尾根道になり、明るい笹の稜線歩きに変わる。不動小屋登山口からの登山道と合流し、緩やかな登りと笹と雑木の気持ちの良いトレールが続く。

  右手に大峰の主稜が望め、特に槍のように突き出た大日岳の岩峰が印象的だ。その南方彼方に笠捨山など南奥駈道の山並みが望める。

  笹原の緩やかな稜線歩きは、あたかも日本庭園の中を散策するような感じで、実に気持ちが良い。



     
 大日岳を右手に見て歩く                    正面の釈迦ヶ岳を目指す

  

  小ピークの古田の森を過ぎると、正面に釈迦ヶ岳が姿を現す。一旦鞍部に下り緩やかに登り返す。
  


     
古田の森付近から望む釈迦ヶ岳                  間近に迫る釈迦ヶ岳         



  登りの傾斜が緩くなるとそこは千丈平。文字通り広い平らな地形で、水場もあってキャンプ地に最高の場所である。
  ここでザックをデポして、最後の登りにかかる。このルートの本格的な登りではあるが、約15分で大峰奥駈道に合流し、左に折れれば標高1800mの釈迦ヶ岳頂上に着く。

     頂上には一等三角点が置かれ、山名にもなっている釈迦像が安置されていて、周囲はほぼ360度の展望が開ける。この展望は、近畿最高峰の八経ヶ岳と共に大峰随一である。


  青銅製のお釈迦様の像は、建立以来長い年月の風雨で傾き、痛みが進んでいたが、最近修復工事が行われ元どおりの姿に戻された。

  建立は大正末期、この像を下北山村の前鬼から一人で担ぎ上げた強力の名が台座に刻まれている。


      
釈迦ヶ岳山頂(標高1800m)                    弥山、八経ヶ岳を望む


  広いとは言えない山頂には、10人ほどの登山者が休憩している。しばらく、七面山や、孔雀ヶ岳から仏生ヶ岳、弥山と連なる大峰主稜の山並みを眺める。
  いつしか他の登山者は山頂をあとにし、静かな山頂に戻る。記念写真を撮り、展望を充分楽しんだ後、先ほどザックをデポした千丈平まで下りる。

  千丈平には木のベンチやテントサイトがあって、休憩するに良い所である。今日の昼食は久し振りに焼肉バーベキューとラーメン、グループ登山ならではの楽しみの一つである。


     
笹の高原を歩く                      四季折々のブナ林


  今季は、すでに9月下旬になると言うのにまだ厳しい残暑が続いていて、秋の気配は未だ感じられない。
釈迦ヶ岳一帯の紅葉は例年10月の中旬から下旬にかけて。この1ヶ月の間に、急速に表情を変えて行くことになる。
  
  山頂の素晴らしい展望と秋の紅葉や晩秋から初冬にかけて見られる霧氷、四季折々の素晴らしさを持ち合わす釈迦ヶ岳は、大峰の中でも屈指と言ってよい。

 

 行 程
    峠の登山口(10:30)⇒古田の森⇒千丈平(13:05)⇒釈迦ヶ岳⇒(13:25〜13:50)⇒
       ⇒千丈平⇒(14:03〜15:15)⇒古田の森⇒峠登山口(16:40着)


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