台高山脈
高見山(標高1248m)
平成20年1月6日(日) 快晴
高見山(たかみやま)は、奈良県と三重県の境にあり、標高は1248m。台高山脈の北端に位置し、関西では冬季に霧氷を見ることができる山として有名で、霧氷が着く12月中旬から2月中旬までの休日は大勢の登山者で賑わう。また、大相撲の高見山関の名はこの山から名付けられたと言う。
今回は、平成20年の初登山として、この高見山へ登ることにした。
自宅から国道166号で桜井市、宇陀市を通り東吉野村へ入る。高見トンネル手前で旧国道へ入り高見峠へと軽4駆を走らせる。旧国道は所々に雪やアイスバーンが残り慎重に登る。
高見峠(大峠)からだと短時間(約50分程度)で登れるが、霧氷をゆっくり見ながら登りたいので、1.4km手前の小峠付近に車を置き、ここから直登する。
小 峠 国 見 岩
小峠に建つ古い鳥居をくぐると、いきなりの急坂となる。周囲は植林帯で平野登山道との分岐までしばらく我慢の登りである。分岐のすぐ手前のピークに乳岩の看板が有り、ここでアイゼンを付ける。今シーズン初めてのアイゼン着装ゆえ、少々手こずってしまった。
平野分岐から少し進むと周囲は雑木林になり国見岩が現れる。息子岩、揺岩を過ぎると登りも緩やかになり、程なく笛吹岩に着く。
笛吹岩近くの展望テラス 南西方向の展望(吉野山方向)
笛吹岩で登山道から少し右に外れ、台高山脈や大峰山脈の山並みが望めるテラスで休憩をとる。今日は穏やかな快晴で明神岳や水無山、雪を被った大普賢岳など素晴らしい展望に感動する。
曽爾の山々(左:兜岳と右:鎧岳) 遠くの山並みは大峰山脈
元の登山道に戻り、高見山山頂へ続く尾根道をゆっくりと登って行く。いつもなら霧氷のトンネルが迎えてくれるが、昨日そして今日と天候が穏やか過ぎて残念ながら霧氷はほとんど着いていない。期待の霧氷は無くともアイゼンで雪の上を歩くだけでも登って来た甲斐があったと思い直して登って行く・・・・。
ところが思いがけないことに、室生火山帯を望める北側の斜面に霧氷がびっしり着いているではないか。それに今日はまだ時間が早いので登山者がほとんど居ない。わずか4〜5人である。いつもはカメラと三脚を担いだアマチュアカメラマンがウジャウジャいるのに。
曽爾村方向の室生火山帯を望む(手前の山並みは黒石山・天狗山の稜線)
真っ青な青空にエビの尻尾状に伸びた霧氷を眺めながら山頂へ歩く。振り向くと登って来た尾根道が見渡せる。山頂には展望台を兼ねた非難小屋と高角神社の祠が建っている。二等三角点がその祠の東側に埋まっている。
展望台には大きな双眼鏡が設置され、ベンチが2つ設けてある。その真下が避難小屋で、悪天候の時には重宝する。小屋の中は土間で壁際にベンチが設けられているが、入口の扉は付いて無いので吹雪の日には小屋の真ん中近くまで雪が入ってくる。
非難小屋の屋上は展望台になっている 山頂に立つ高角神社(裏に三角点が埋まる
小屋で小休止した後、山頂に建つ高角神社にお参りする。今年の初詣である。山頂からの展望は360度、遮るものはない。曽爾村の兜・鎧岳のすぐ右上遥か遠方に、真っ白な山並みを見る。雪を頂いた御岳や中央アルプス、南アルプスが神々しく並んでいる。
展望を充分堪能し、大峠へ下る。高見山から東へ延びる山脈の向こうに三峰山がどっしりと構えている。三峰山も素晴らしい霧氷が着くので高見山と共に有名である。
三重県側の展望(左の山は三峰山) 大峠から高見山山頂を目指す登山者
下る途中、何人もの登山者とすれ違う。もっとも短時間で登れるコースゆえ、やはり登ってくる人は多い。
大峠まで下ると駐車場には20台近くの自動車が止まっている。
大峠から小峠までは車道と平行して道が付いている旧伊勢南街道を下る。大峠付近以外ほとんど植林に囲まれてはいるが、この道は緩やかで歩き易い。紀州の殿さんや多くの旅人が伊勢から尾張、江戸へ或いは大和、大坂へと、この険しい峠を往来した歴史道の痕を今もあちらこちらに見ることができる。
登山を終え帰る途中、新木津(こつ)トンネル手前で車を降り、高見山を振り返る。三角錐の端正な山容と冬季に見事な霧氷を纏う高見山はやはり名山である。
高 見 峠 (大峠) 旧伊勢南街道を小峠へ
行 程(休憩時間は含まず)
小峠⇒<20分>⇒平野への分岐⇒<15分>⇒国見岩⇒<17分>⇒笛吹岩⇒<15分>⇒高見山山頂⇒<35分>⇒大峠<25分>⇒小峠
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