吉野千股から芋峠、高取山へ


古道芋峠高取山


              平成22年5月8日(土)快晴



  古道芋峠は、古来飛鳥地方と吉野を結ぶ最も近距離で重要な道である。飛鳥時代に持統天皇が宮滝にあった吉野離宮へ、この道を33回も通ったと云われている歴史の道でもある。日本峠100選に入っているそうだが、今は歩く人もハイカーぐらいで、ひっそりとしている。

  今回は、最近、吉野町が吉野の入り口である千股から飛鳥と吉野の境にある芋峠への古道芋峠を整備したので、千股から芋峠、高取城址までを往復することにした。



古道芋峠入り口

古道の道標

シャガが咲く古道


  古道芋峠の入り口は、千股地区の最奥にある千股川せせらぎ公園の前にある。トイレや駐車場、東屋などがあり、きれいに整備されている。
  古道芋峠の道標が立つ県道と古道の分岐に車を置き、ここからしばらく舗装された林道を歩く。千股川沿いに延びる古道は周囲は植林で覆われ、好天にもかかわらず薄暗い。

  古道の道端には沢山のシャガが咲いている。単調な舗装林道だが、左手を流れる千股川のせせらぎが癒してくれる。時々右手上部に県道のガードレールが見える。小さなダムが2ヶ所設けられているが、土砂が溜まり砂防堰堤のようになっている。 


しばらく舗装林道を歩く

分岐を右側の山道へ

路傍のお地蔵さん

   20分ほど歩くと林道は終点になり、道は急に細くなり、曲りくねった急坂に変わる。杉木の切り出しか間伐か、数本の倒木が道を塞いでいる。登るにつれ、これまでに増して暗く寂しい道となるが、路傍の石仏が道の歴史を感じさせてくれる。


 やがて前方に最近整備されたと思われる木の階段が現れた。段差の大きな階段を一気に登ると、県道に合流した。芋峠へはここから約2〜300mの距離である。


木の階段

県道分岐の道標

現在の芋峠

  昔の芋峠は現在の芋峠から5分ほど東側山手を登った所にある。ここから高取山頂上の高取城址までは4Km足らずである。
高取城跡 ・壷阪寺への道標を見て古道を進む。芋峠から高取城址へは、途中まで林道が付けられており、古道より展望が良いため、古道を歩く人はほとんど居ないようだ。


旧芋峠、栢森への道標

高取城跡への道標

芋峠から高取山への古道

  古道は、稜線の植林帯を歩くので展望が無いが、距離は短い。三角点が埋まるピークを過ぎ、小さなアップダウンを繰り返して林道に下る。林道を200mほど歩くと林道の終点になり、再び細い道になる。周囲の木々も雑木に変わり、趣のある道になる。新緑がまぶしい。

  高取山に近付くにつれ、石垣が見られるようになる。敵が攻めてきたときに橋を落として敵を阻むす戦略的な橋を2ヶ所を過ぎると、いよいよ城域に入る。高く整然と積もれた石垣も、石垣の合間から太い木が生えているを見ると、取り壊しから約120余年もの年月を感じることができる。



累々と続く石垣

追手門手前に立つ案内板

天守閣址の真下

   追手門などを過ぎるといよいよ城の中心部に入る。途端に人々の声が聞こえて来た。東屋では大勢のハイカーが休憩している。本丸の中も30人ほどはいるだろう、思い思いに食事をしている。


高取山山頂(天守閣跡)

本丸跡

高取山林道から吉野を望む

  天守閣が建っていた高取山頂上に埋まる三角点にタッチして、一段下がった広い本丸で昼食にする。
下山は、来た道を、芋峠、千股へと戻り、せせらぎ公園で休憩する。公園内のつつじが丁度見ごろであった。

  芋峠の飛鳥側の古道紹介(明日香村栢森から小峠、芋峠への道)はこちらをご参照ください。


千股川せせらぎ公園

歩いたGPS軌跡


行 程

 千股の古道入り口 ⇒<20分>⇒林道終点⇒<20分>⇒県道合流⇒<3分>⇒芋峠⇒<35分>⇒高取山林道終点⇒<30分>⇒高取山頂上(高取城址)



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