城 山 から  高 岳へ
       (奈良県吉野郡下市町西山)


                   平成20年3月28日(土)曇り



  城山(標高617m)と高岳(標高610m)は、奈良県吉野郡下市町と五條市西吉野町の境の尾根にある低山で、城山には昔、城が築かれていたため、この名が付けられたとのこと。頂上には3等三角点が埋まっている。
  2ヶ月前に広橋峠から高岳、城山へ登ろうとしたが、時間の都合で高岳まで行ってから引き返したため、改めて城山から高岳へ縦走することにした。

  登山口は何箇所かあるが、桃花やレンギョウが咲き乱れる下市町西山地区から城山へ登り、城山から高岳へ辿るコースを選んだ。西山地区は今まさに春爛漫、山の傾斜に色とりどりの春の花が競うかのように咲き誇り、地元の話では、この日だけで約300人のアマチュアカメラマンが訪れたそうである。 


   左の写真は、登山口への途中に、撮影したものだが、毎年この時期には京阪神や四国からも撮影に来られているとのこと。



 撮影後、車を同地区のHさんの玄関前に車を置かせてもらい、ここから城山へ向かう。城山は、集落の裏山(里山)といえる低山で、コースの案内板や道標は全く見当たらない。ガイドブックにも登山道が記されてなく、地元の方の話を聞いて登ることにした。

   集落のすぐ上の小さな神社の脇から上に延びる道を登る。少し行ったところで分岐があり,どっちへ行こうか迷ったが、そのまま直進する。しかし、途中から道が分からなくなってしばらく迷う。周囲は桧の植林帯で、方向が分からなくなるところだったが、なんとか引き返し、踏みあと程度の分かり難い道を上へ登る。道はすぐに消えてしまい、山の斜面を強引に登る羽目になった。幸い頂上らしい雰囲気になり、登りきると城山の山頂で、三角点が埋まっている。周囲は桧の植林帯で、展望は全く無い。木に山名を記した私製の小さなプレートが架かっているだけの寂しい山頂である。


   
集落の上にある稲荷さん              桧の植林帯を登る              城山頂上の三角点   


  休憩もほどほどに、高岳へ向かう。道は無いが、北方向へ向かう。しばらく下ると突然広い道に合流し、そのまま北方へ歩く。下りきった所は広い四差路でそのまま直進する。少し行くと枝道があり、右の道にテープが付けられている。テープに従い右の道を進むと、途中から道が消え、再び元の道へ戻る羽目になり、左の道を進むことになった。どうもこのコースは枝道が多く、その道は各集落に下りる道のようだ。

  よく踏まれた歩きやすい道が続く。しばらく行くと、幾つもの案内板が木に付けられている。ここから誰も入るなとの警告である。周囲は赤松の林。マツタケ山で、権利を買った人が付けたもののようだ。この警告を無視した人には50万円を請求すると書かれている。


         
城山を下り広い道と合流(先に四差路あり)               無断入山厳禁のプレートが架かったマツタケ林


   広いマツタケ山を過ぎ、所々で倒木が道を塞いではいるが比較的平坦な尾根道を辿ると前方にこんもりしたピークの麓に着いた。道はそのピークの山腹を右方に巻くように付いている。どうやらこのピークが高岳のようだ。頂上への道が見当たらないので、ここも斜面を強引に直登する。ほどなく、平らな頂上に辿り付いた。見覚えのある山頂には、石碑がポツンと立っているだけで今日も誰もいない。


           
高岳頂上(標高610m)                         中央の三角形の山が城山


  展望はあまり利かないが、西側に吉野三山の一つ銀峰山(白銀岳)がほぼ同じ高さで望める。南方向には、先ほど登ってきた城山が木々の合間から三角錐のように見える。

 石碑のすぐ傍に腰を下ろし、昼食にする。帰りは、元の道を引き返す。先ほどのマツタケ林を過ぎ、四差路まで順調に戻る。ここで何を勘違いしたのか、直進しなければならないのに、右の道へ歩いてしまった。道をどんどん下り、やがて下に舗装道路と集落が見えてきた。てっきり車を置いた西山の集落だと思い込んだが、下りたところは、五条市西吉野町尼が生の集落で、ここからどちらに戻れば良いのか迷う。地図で確認すると舗装道路を東方向へ辿れば元の西山の集落へ戻ることができるようだが、距離があるので元の山道を引き返えすことにした。


          
五條市西吉野町尼が生地区                           ひっそりと咲くクチナシの花


   四差路まで戻り、今度は間違うことなく来た道を帰る。ずいぶん山や道は荒れていて、何度も倒木を潜ったり跨いだり。その途中、白いクチナシの花が咲いているのを見つけてカメラに納める。西山の集落が下に見えてきた。向かいの山は吉野三山の銅の山、櫃ヶ岳が堂々とした姿を見せている。その中腹には幾つかの集落が見える。ずいぶん高い所に在所があるものだ。
車を置かせてもらったHさん宅へ戻った時は、Hさんは、既に今住まいのある橿原市へ帰ったようで玄関は閉められていた。

   今朝、城山に登る前に眺めた見事な花の風景をもう一度カメラに納めていると、この花畑の持ち主のKさんが、レンギョウやぼけの花が沢山付けた枝を切ってくださった。明日の日曜日は、今日よりもっと多くのカメラマンが撮影に来るだろうとのこと。

  この近辺の写真スポットは、下市町立石の木蓮、同町貝原地区のしだれ桜、広橋の梅林や賀名生(あのう)梅林などがあるが、この地区の花の季節が過ぎると、まもなく吉野山の桜のシーズンを迎える。

 

行 程  (休憩、ロスタイム含まず)

 下市町西山地区⇒<5分>⇒稲荷神社⇒<25分>⇒城山⇒<35分>⇒高岳⇒<60分>⇒西山地区




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