秋の西大台



       平成18年10月21日(土)快晴



 雨の多い大台ヶ原にあって、10月は天気が安定する時期。紅葉の盛りを見計らって秋の西大台を訪れる。予想どおり駐車場が早朝から満車になっていて、ドライブウェイの路肩に駐車する。周囲の木々は紅葉しており、真っ青な空に映えている。

 駐車場入り口から大台教会の方へ石段を下り、西大台へ入る。しばらくドライブウェイ沿いに戻るようにコースがついていて、ナゴヤ谷へと下りていく。途中、入山者の数を数える無人のセンサーが取り付けられている。
開拓への分岐をそのまま直進して緩やかな登山道を下ると、ナゴヤ谷の綺麗な沢に着く。


   北海道名付け親の松浦武四郎の墓への道しるべを右手に見送り、沢伝いに登山道を進む。なだらかな山の斜面を右手に大台ドライブウェイを見上げながらのんびり歩く。
 殆どの観光客や登山者が正木ヶ原や大蛇ぐらの東大台へ入るが、ここ西大台は相変わらず静かで余り人影が見られない。やがてドライブウェイから遠ざかり見渡す限りの原生林に囲まれた静かな散策コースが続く。

 七つ池は良い休憩スポット。比較的広い平地に紅葉した木々が周囲を埋めている。全く人工的な物はなく、太陽が差し込む朝の森は清々しい。しばし腰を降ろし、仲間と話を交わす。

 

 七つ池から沢を幾つか渡り、40分ほどで広大な平地に広がる原生林とその中を幾つもの渓流が流れる開拓(跡)に着く。大台ヶ原山頂の一角とは思えない実に広い台地にトウヒ、ブナ、ミズナラの森が広がっている。

  明治の初め、この土地に開拓が試みられたが、極寒故に植えた作物は殆ど実らず、百年の歳月をかけて元の見事な原生林に戻ったのだ。ここしばらく良い天気が続いていて、開拓にある池は干し上がり、春に至る所で見たバイケイソウの群生は全く姿を消している。



  大台ヶ原駐車場と小処温泉分岐駐をそのまま直進して展望台へ進む。沢を渡り緩やかな登山道を登ると左手に千石ぐらや大蛇ぐらが木々の合い間から見えるようになり、ミズナラの巨木の横を通ると展望台は目の前である。

  

 展望台から双眼鏡で大蛇ぐらを覗くと、絶壁に突き出た狭い岩の上には
20人ほどの登山者でひしめき合っている。その左手は滝見尾根そして千石ぐら。落差二百数十メートルの中の滝、西の滝が東の川に落ちている。
  

 帰りのコースは、先ほどの開拓分岐まで戻り、道標に従って右へ折れる。2つの吊橋を渡ると、大台ヶ原駐車場への登りが待っている。このルート一番の登り坂であるが、登るにつれ傾斜は徐々に緩くなり、渓流を右方に見る快適な道になる。2つの小さい木の橋を渡ると沢も徐々に細くなり、大台教会下の分岐に戻る。駐車場はもう直ぐである。





行 程 
 
 大台ヶ原駐車場(8:43)→大台教会(8:46)→分岐(8:51)→ナゴヤ谷の沢(9:00)→七つ池(9:50〜10:10)→開拓(10:47)→展望台(11:10〜12:25)→開拓分岐(12:43)→大台ヶ原駐車場(14:15着)





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